ハザードマップと同じとか一致したとの記事を見るたびに私は違和感を感じます。
「一致した」、「予想されていた」で片付けてはいけないと思うのです。
※以下は素人の私の推論です。(不明な点は実験等を通じて今後確かめるていくつもりです)

真備町のハザードマップは高梁川と小田川の堤防の高さに沿っています。
増水したときに小田川の堤防が決壊したらマップどおりになります。

どのように水が襲ってくるか、どんな危険があるかまでは想定されていなかったと思います。
ハザードマップ
想定されていた「想定外」の大雨によって、堤防が7月7日の未明に決壊しました。
決壊場所 井領 国土交通省

真備町は、高梁川と小田川の強固な堤防に囲まれ、末政川や高馬川などの土手によって
船の防水区画のように仕切られていました。
まさか全部の区画が甚大な被害を受けるとは思っていませんでした。

45年前の水害は内水(市街地側に降った雨水)が原因でした。
ゆっくり水が増えてきて、町の一部が湖になって孤立しました。

支流の土手のほとんどが決壊し、そこから小田川の水が流れ込んで、家を破壊するほどの
水流が襲ってきて、気がついた時には逃げることもできず、51人もの人が亡くなる
なんて誰も想像できなかったのです。

ハザードマップを定めた倉敷市も真備支所の防災対策本部は小田川堤防決壊直後には
全ての機能を失い、職員が孤立状態となって翌日ボートで救助されています。
ハザードマップ区画
オレンジ色の線は川の土手。土手に挟まれた地区が防水区画の役割をしていました。

真備町も中国地方整備局もポンプ場を整備するなど、限られた予算のなかで万全の対応をしていました。

今回の水害は予想の範囲をはるかに超えていました。
それもとてつもなく超えていました。

ハザードマップを作成した人又は組織はこの災害を予想していたのでしょうか。
予想できていたのなら対応できるし、するはずです。
 小田川合流点 全力で備える中国地方整備局